対面?オンライン?レッスン

最近、コロナの感染拡大でいくつかのレッスンをオンラインに切り替えています。自宅訪問レッスンの子が主な対象なのですが、何人かの生徒ちゃんが、

「今度のレッスンは先生お家に来るの?」

と聞いてくる。
こちらの答えが、

「うーん、ごめん今度もオンラインだよ」
「うーん、まだ分からない、ごめんね」

すると生徒ちゃんたちが、シュンとした表情になるので切ない。。

オンラインで顔は見ているけれど、やはり直接会えるのを楽しみにしてくれているんだなと思うと、本当にこの状況が早く落ち着いてくれることを祈ります。

生徒が先生のことを好きで慕ってくれているというのはとても大事で、生徒によっては、先生のために練習するというモチベーションにつながったり、日々の練習で親御さんが子供さんに何か言いたい時にも、先生がこう言っていたよーという言葉をつけると、子供も納得して取り組んだりしてくれます。
ママやパパに言われるのは嫌だけど、先生の言うことなら、しょうがないなーという気持ちになるのでしょうか笑

すったもんだしながらも、生徒ちゃん、生徒ちゃんのご家族、講師の連携によって上達していきます。一つのチームです。やはりコミュニケーションは直接顔を合わせる方がとりやすいので、早く安心して会える日がくることを祈るばかりです。

とはいえ、このような状況になっても、途切れずに、オンラインレッスンという形で続けていけることに感謝しきりです。

ピアノの上達方法:ピアノに向かって弾くことだけじゃない!

ピアノ上達に最も大事なのが、レッスン以外の時間をどのように過ごすか。です。

ピアノに向かって指を動かして弾く練習ももちろん大事ですが、今回はそれ意外でピアノの上達につなげる方法、何が大事か、というのをお話ししようと思います。

内容に関しては、ピアノ初級と中級以上ではやはり違ってくるので分けて考えます。

まず初級

音読みをスタートして、ゆっくり弾くことから始めることになりますが、楽譜にはたくさんの情報があります。音を読むこと意外に拍子、リズムの理解と指を正しく動かして弾く、など同時にたくさんのことをやることになるので結構大変です。なので、ますはそれぞれのカテゴリーで分けて練習するのが良いと思います。また、初級で曲がとても短い、または片手で弾く曲に取り組んでいても’音楽をする’ということには変わりはないので、想像力を豊かにするためにやったら良いかなということもお伝えします。

・ピアノから離れて楽譜に向き合って音符を読む
・ワークブックを使って音符を書く、読む
・リズムの本を使ってリズム打ちの練習(手拍子、お膝、足、声を使って)
・歌う
・ソルフェージュ
・絵本、本を読む
・お絵描きや塗り絵をする
・色々な楽器の曲を聞く
・たくさんお出かけする
・演奏会に足を運ぶ
・人前で弾く

中級以上

このレベルになると、練習というのは、音楽は正しく楽譜通りに弾くことだけでなく、何を表現したいのか、自分がどのようにこの曲を感じ取るのかを試行錯誤していく時間だということを心に留めて時間を使うのが大事です。
楽譜には表情記号などは書いてますが、例えば作曲家がここはこういう気持ちで書きました、ここはこういう音色で弾いてください、などは残してくれていません。なので、あらゆる資料や楽譜の情報から想像する必要があります。そしてその作業の中に本当に音楽をやる楽しみというのがあるように思います。

勉強する

・音楽史を勉強する
・楽譜分析
・作曲家のバイオグラフィーチェック
・作曲家の性格を知る
・影響を受けた作曲家を知る
・和声から考える
・調性の特性を知る
・現存して可能であれば、作曲家オリジナル手書き楽譜を見る
・同じその曲と同じ時期に作曲された曲をピアノに限らず聴く
・同時代の作曲家の曲を聴く
・曲が作られた時代の楽器をチェック
・歴史を知る
・ソルフェージュ
・演奏会に出掛ける
・人前で弾く

などなどが今考えて頭に浮かぶことです。まだまだあると思いますがまた思いついたら書き足します。

初級、中級以上でいくつか被っていますが、どのレベルであっても’良い
音楽をする’ためにピアノを弾く、ということに変わりはないです。
楽譜通り間違えず正しく弾くことも大事ですが、どこまで行っても音楽を心から楽しむ気持ちを忘れないで欲しいなと、過去、いつの間にかピアノが好きでなくなってしまっていた自分に向けても伝えたいと思います。

レッスンアイディア「拍子を感じる大事さ」

拍子を感じて弾く。

当たり前のことですが、意外と見落とされがちな要素。

こちらが言わなくても素で出来る子もいますが、大半は助言が必要かなと思います。特に年齢が上がってきたり曲の難易度が上がってくると、この拍子感がなくなるケースをよく見ます。

平面的に、1,2,3 や1,2,1,2 と拍を数えることはあると思いますが、それだと、ビートを感じるのがなかなか難しいです。

そもそも、1拍目2拍目3拍目は平等ではないですよね。心臓の鼓動もドッくン、ドッくン、ととても立体的にリズムを刻んでます。この拍というのは音楽の心臓のようなものだと思うので、常に生きて音楽の奥底で存在するべきです。

基本的には、3拍子の場合1拍目に、4拍子の場合、1拍目と3拍目(1拍目よりは軽く)に重みがきますね。

2拍子 ⚫●   

3拍子 ⚫●・  

4拍子 ⚫・●・

あとは、縦の線を意識して、

2拍子 ダウン アップ

3拍子 ダウン アップ アップ

4拍子 ダウン アップ ダウン(軽) アップ

これを意識して、手拍子でやってみます。自分の手でもいいですし、子供と向かい合って、1拍目を自分の手で、2拍目以降は子供と先生の手を合わせてタッチする形でも楽しいです。

この他に、

童謡を歌って、拍子がある場合、無い場合の違いを比べたり、踊ったり。。出来る子は指揮をやってみるのも、子供に拍、拍子の大事さを認識してもらう手段となります。

♪今日も楽しいピアノレッスンを♪

レッスンアイディア「指の形-なぜ指先を丸くするのか」

ピアノを弾くときに大事な指の形。丸くしましょう、というのはよく言われることだと思うのですが、ただ形だけが丸くなってれば良いという認識だと、手首や腕がガチガチに固まる、という本末転倒な状況に陥ってしまうことがあるので、観察力と注意力を最大限使ってレッスンに望みたいところです。

画像で見てみます。まず悪い例から。写真だと分かりにくいですが、指先は丸い形ですが、手首がブロックされてる状態。

悪い例

次に良い例。これは指先は丸く、手首の力は抜けて腕も楽々です。

良い例

写真で見ると違いが分かりにくいですが、音を聞くと一目瞭然ですし、もちろん、触ってみると悪い例は石のようにカチカチになってるのですぐに分かります。

子供は先の悪い例に陥っていてもなかなか気が付きません。根が真面目な子ほど、丸く、にばかり囚われてしまいがちですので、先生が気をつけてあげないといけないところです。

なぜ指先を丸くするのか

音色のコントロール、手首、腕を自由にするために指先の第一関節が大事なんですよね。そこが、反ってしまっていると、身体、腕のバランスがとれず支えがなくなってしまうので、手首や前腕などでバランスをとろうとして、そこに疲労が溜まったり、痛みが出てきてしまいます。

自由になるために、多彩な音楽表現が出来る準備をするために、初歩での指の形の指導があるわけで、そこを潰してしまっては意味がありません。

脱力して指先を丸く

指先を丸くして力が入ってしまう子は、形だけに気をとられて、リズムや拍にのれていないことが多いです。呼吸も止まり音楽にのれていません。

呼吸、拍、フレーズ、腕の使い方と、総合的に見て指先のレッスンもしていきます。

♪今日も楽しいピアノレッスンを♪

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