ハノンが好き?バーナムが好き?

指の独立や俊敏性を養うために使われる教本「ハノン」、テクニックにフォーカスしているので、メロディの美しさや何かをイメージして音にするなどの楽しさはなく、私は子供の頃はこれらの練習は好きではありませんでした。というか嫌いで、弾きながら寝てしまっていることもしょっちゅう。。😪片手練習の時はもう片方の手で漫画を持ち、なんてことも。。w

ですが、私が今見てる子供達の何人かは、曲たちよりも、ハノンが好き!これは私にとっては驚きで、食後のデザート(!)のように、ハノンを最後の楽しみにとっておいたり、好きだから1番最初に弾く、という子もいます。

もう1冊、テクニック向上のために使っている楽譜が「バーナム ピアノテクニック」。

こちらはハノンよりはかなりバラエティに富んでいるし、題名もついているので、想像力や音色の付け方など色々頭の中でイメージして音に出すということが出来ます。なのでハノンよりは楽しみがあるし、1曲1曲が短いので取り組みやすいですが、あくまでテクニックに重きを置いているので、個人的には小さい頃はブルグミュラーなど音楽的な広がりを持つ曲の方が好きでよく練習していました。

ハノンや練習曲は宿題だから、義務だから仕方なくやるか。。という気持ちでしたw

ですが、私の生徒さんはハノンのみならずバーナムが大好きな子も結構いて、宿題に出ていないところも好きな課題を選んで自主的にどんどん練習していたり、続く曲を10曲ほど1週間で練習してきます🥺✨スバラシイ✨

生徒ママさんとお話ししていましたが、指のテクニック系が好きな子は理系な頭の子が多いようだ、、とのこと。。

ピアノを上手に演奏するには、計算したり、組み立てる力も必要になってきます。私自身が嫌いだったものを喜んで取り組む彼らの特性が今後どのように彼らの成長に影響をもたらしていくのかが本当に楽しみです。

子供の特性や性格は千差万別ですが、それぞれの特性を活かした音楽への取り組みが出来るようにサポートしていきたいです✨ワクワク✨

因みに今はハノンも練習曲も好きになりました✨どんな曲もどう弾くか、が重要です💪

イタリアの街は音楽用語が溢れてる(1)

前回の記事で、音楽ではドイツ語とイタリア語がたくさん使われているので、1度は現地に行って、紙の上だけでない、生きた言葉、意味を感じて欲しいと書きましたので、今回はもう少し具体的に書いてみたいと思います。あ、あとフランス語もできたらいいですね。

私はイタリアにいたのでイタリア語の音楽記号で書きたいと思います。

例えば、フェルマータという音楽記号がありますが、これは本だけで学ぶと、’ほどよく伸ばす’なので、そこで長めにすることだけ考えますが、イタリアに行ったら、電車のアナウンスでこの言葉を聞きます。電車に乗っていて、次の駅が近づくと、「次のフェルマータは、◯◯です」と流れる。つまり、止まるところ、停車するところ、という意味ですね。こうすると、頭で考えるだけでなく、体感としてフェルマータの意味が感じられませんか。

フェルマータ』の意味 – ワインバー フェルマータ

フォルテは’強い’という意味ですが、イタリアでは、「あなたはフォルテだね!」「このコーヒーはフォルテすぎる!」などと言います。最初の方は、場面にもよりますが、勇気があるね!とか度胸があるね、性格が強い、などのように使われ、後者の方はコーヒーが濃すぎる、苦すぎるの意味です。

フォルテ | クリップアート | プリントアウトファクトリー | MyRICOH

ポコはpoco forte 、poco cresc.のように、少し強く、少しだんだん強くなど、’少し’の意味で使われます。普段の会話では、「ポコあとで 」「ポコ食べる」のように頻繁に使います。

logo_pocorit.png

これらの言葉を音楽用語としてのみ捉えずに生きた言葉として肌で感じられると楽譜を読むのも楽しくなりますし、表現にも幅がでますね✨

まだまだいっぱいありますが、また次回以降の記事で書きたいと思います。

音楽っていう存在

私は子供の頃からずっと音楽と生きてきたのですが、大学生のころや社会人になってからふと、私って何のために音楽やってるんだろう、何のためにピアノ弾いてるんだろう、、😱と鬱っぽくなってしまったことがありました。

だって、物理的に何かを提供するわけでもないので、音楽でお腹いっぱいにならないし、何か便利になるわけでもないし。。。モヤモヤモヤモヤ☁️

だけど、人生の中で色んなことを経験していくうちに、ピアノを弾く、音楽をやる意味が見えてきて、今ではこの世に存在しなくてはならないなんだなと確信を持って言えます。
そして、益々こんな時代だから必要だと感じます。

人生は幸せのためにある

人は何のために生きてるんだろう、、この答えは人それぞれなのかもしれませんが、最終的には、幸せのために生きてるんだと思います。

けど。

よく’生きてるだけで幸せ’と言いますが、その通りだとは思うのですが、そうも中々、常に私は幸せなの!という状態の人はいないですよねw

ちょっと疲れてるなぁ。。気持ちが沈む。。なかなか上手くいかない。。失恋した。。家族や友達と喧嘩した。。人生疲れた。。😞

こんな時、ピアノが弾けたら、、ピアノは弾けなくても何か音楽を聞いて涙を流したりする事で、また立ち上がって頑張っていこうと思えたりします。

心が悲鳴を上げそうなこの時に、ひと時でも音楽に没頭する時間があれば、その人の心を救う手伝いをしてくれたりします。

もちろん、大変な時だけでなく、普通に元気な時でも、音楽を弾いたり聴いたりすることで「っもー!本当に幸せ😻✨」という気持ちになったり、「楽しいなぁ」とじんわり感じることもあります。

あとは単純に音楽を日常生活の色々なシーンでかけることによって、その時間をより質の高いものに変えてくれますね。朝の時間にアップテンポの曲やクラシックの曲を聴いたり、仕事や勉強、スポーツ時に集中力を上げるために、あえて無音でなく音楽を流す人もいますね。

音楽が人生において占める割合というのは人それぞれですし、音楽になんの必要性も感じない人もいますが、もし、まだ音楽には触れていないけれど、実は必要としている人のもとに音楽が届けばいいなぁと密かに願っています。

神様への祈りとして歌われていたグレゴリオ聖歌が始まりとされている音楽。そこが起源の音楽は、美しい、楽しい、だけでは語れないほどの奥深さ、パワーを内に秘めているのだと思います。

本当に良い音楽に触れた時、演奏した時、コンサートでその瞬間に立ち会った時、生きててよかったなぁ。。と心の底から思います。

感情が抑えられない子のレッスン

私のレッスンに来てくれている生徒さん、いろーんな子がいます。

個性爆発!笑

その中で、レッスン中、何かできないことや上手くいかないことがあると、ぎゃーっとなってその後もどうにも感情が抑制できず、落ち着いて座っているのも難しい状態になってしまう子もいます。

また、ピアノをぶっ叩いて八つ当たりして、こちらが何を言っても耳に入らず叩き続け、クッションを投げてしまったりします。

いずれも小学校低学年でお母さんが、すみません。。と謝ってくれますが、なかなか時間が経つのを待つしかないかなと思います。

もちろん、感情のコントロールや、間違っても大丈夫ということ、最初から完璧ということはない、ということなどは冷静に伝えます。ただ、そのように話しても感情の波を落ち着かせることは出来ません。それはそうですよね、感情なんて湧き上がってくるものなので、それを押さえつけるなんて大人でも難しいことをまだ小さい子供たちが出来ることはなかなか出来ないことだと思います。

レッスンは正直大変ですが、出来なくてイライラするというのは、裏を返せば’出来なくて悔しい!’という気持ちの表れであり、その気持ちがあるからこそ練習の原動力になり、上達の起爆剤になってくれたらなと、生徒ちゃんたちの感情の波が荒ぶってるときは願いながら見守っています。

年齢が上がっていくうちにみんな落ち着いてくるでしょうし、レッスン中に出来なくて泣き叫ぶ、ピアノに八つ当たりするということもなくなってくるでしょう(願)。

解決策は根気強く語りかけること、そして何より時間。


対面?オンライン?レッスン

最近、コロナの感染拡大でいくつかのレッスンをオンラインに切り替えています。自宅訪問レッスンの子が主な対象なのですが、何人かの生徒ちゃんが、

「今度のレッスンは先生お家に来るの?」

と聞いてくる。
こちらの答えが、

「うーん、ごめん今度もオンラインだよ」
「うーん、まだ分からない、ごめんね」

すると生徒ちゃんたちが、シュンとした表情になるので切ない。。

オンラインで顔は見ているけれど、やはり直接会えるのを楽しみにしてくれているんだなと思うと、本当にこの状況が早く落ち着いてくれることを祈ります。

生徒が先生のことを好きで慕ってくれているというのはとても大事で、生徒によっては、先生のために練習するというモチベーションにつながったり、日々の練習で親御さんが子供さんに何か言いたい時にも、先生がこう言っていたよーという言葉をつけると、子供も納得して取り組んだりしてくれます。
ママやパパに言われるのは嫌だけど、先生の言うことなら、しょうがないなーという気持ちになるのでしょうか笑

すったもんだしながらも、生徒ちゃん、生徒ちゃんのご家族、講師の連携によって上達していきます。一つのチームです。やはりコミュニケーションは直接顔を合わせる方がとりやすいので、早く安心して会える日がくることを祈るばかりです。

とはいえ、このような状況になっても、途切れずに、オンラインレッスンという形で続けていけることに感謝しきりです。

ピアノの上達方法:ピアノに向かって弾くことだけじゃない!

ピアノ上達に最も大事なのが、レッスン以外の時間をどのように過ごすか。です。

ピアノに向かって指を動かして弾く練習ももちろん大事ですが、今回はそれ意外でピアノの上達につなげる方法、何が大事か、というのをお話ししようと思います。

内容に関しては、ピアノ初級と中級以上ではやはり違ってくるので分けて考えます。

まず初級

音読みをスタートして、ゆっくり弾くことから始めることになりますが、楽譜にはたくさんの情報があります。音を読むこと意外に拍子、リズムの理解と指を正しく動かして弾く、など同時にたくさんのことをやることになるので結構大変です。なので、ますはそれぞれのカテゴリーで分けて練習するのが良いと思います。また、初級で曲がとても短い、または片手で弾く曲に取り組んでいても’音楽をする’ということには変わりはないので、想像力を豊かにするためにやったら良いかなということもお伝えします。

・ピアノから離れて楽譜に向き合って音符を読む
・ワークブックを使って音符を書く、読む
・リズムの本を使ってリズム打ちの練習(手拍子、お膝、足、声を使って)
・歌う
・ソルフェージュ
・絵本、本を読む
・お絵描きや塗り絵をする
・色々な楽器の曲を聞く
・たくさんお出かけする
・演奏会に足を運ぶ
・人前で弾く

中級以上

このレベルになると、練習というのは、音楽は正しく楽譜通りに弾くことだけでなく、何を表現したいのか、自分がどのようにこの曲を感じ取るのかを試行錯誤していく時間だということを心に留めて時間を使うのが大事です。
楽譜には表情記号などは書いてますが、例えば作曲家がここはこういう気持ちで書きました、ここはこういう音色で弾いてください、などは残してくれていません。なので、あらゆる資料や楽譜の情報から想像する必要があります。そしてその作業の中に本当に音楽をやる楽しみというのがあるように思います。

勉強する

・音楽史を勉強する
・楽譜分析
・作曲家のバイオグラフィーチェック
・作曲家の性格を知る
・影響を受けた作曲家を知る
・和声から考える
・調性の特性を知る
・現存して可能であれば、作曲家オリジナル手書き楽譜を見る
・同じその曲と同じ時期に作曲された曲をピアノに限らず聴く
・同時代の作曲家の曲を聴く
・曲が作られた時代の楽器をチェック
・歴史を知る
・ソルフェージュ
・演奏会に出掛ける
・人前で弾く

などなどが今考えて頭に浮かぶことです。まだまだあると思いますがまた思いついたら書き足します。

初級、中級以上でいくつか被っていますが、どのレベルであっても’良い
音楽をする’ためにピアノを弾く、ということに変わりはないです。
楽譜通り間違えず正しく弾くことも大事ですが、どこまで行っても音楽を心から楽しむ気持ちを忘れないで欲しいなと、過去、いつの間にかピアノが好きでなくなってしまっていた自分に向けても伝えたいと思います。

良い先生との出会い方

前回「良い先生とは?」というテーマでブログを書きましたが、とはいえ、その良い先生との出会い方や見分け方、というのが1番難しいところかもしれません。。

難しいポイントとして、人柄が良いからといって教え方が上手いとは限らない、教え方は良いけど人柄はどうなのか。。というのがあるのかなと思います。なので、両方を兼ね備えている教え方が上手で人柄も良い先生の元には生徒さんが集まりますね。

先生の見つけ方として、お友達や知り合いの紹介、インターネットでの検索が主かと思いますが、そこからどのようにしてその先生がどのような先生かというのを見極めていくのか。。
判断方法として、

・お友達から話しを聞く
・レッスンを見学させてもらう(可能かどうかは先生による)
・先生のコンサートに行く
・先生が発信しているSNSを見る(ブログ、twitter、YouTubeなど)
・発表会を聴きに行く
・体験レッスンを受ける

これを全部ではなくて、いくつかピックアップして判断すると良いと思います。
あとは直感と子供の反応を見て決断ですね。但し、習い始めてしばらく時間が経たないと見えてこないものもあります。例えば、先生との相性、子供のピアノに対しての興味の有無など。なので、材料をできるだけ集めて判断はするものの、結局は巡り合わせ、ご縁なのかなと思います。

そこで一つお伝えしたいのが、初めての先生と子供さんとの相性があまり良くなく、レッスンは開始したものの、毎回レッスンで子供さんが泣いてしまう、全く反応しない、そしてしばらくしてピアノを辞めるという結論に至ったとしても、いっとき時間を置いて、再度他の先生を探してみて欲しいということです。

現在、私のレッスンを受けてくれてる生徒さんの例でお話してみようと思います。

🎹 ケース1 🎹

4歳−5歳ころ他の先生に習っていたけれど、先生の言葉には反応せず、レッスン中全然話さなかったとのこと。その先生をやめてしばらく様子を見て、私の方へ連絡がありました。体験レッスン〜最初の1-2ヶ月は話しかけても挨拶も返してくれないし、お膝の手を鍵盤に置いてみよう♪と言っても、手の甲を鍵盤に叩きつけることが続き、ト音記号ヘ音記号の弾きわけも、音よみもドとレ意外は読めない状態でした。ですが、こちらも汗だくで四苦八苦した結果次第に心を開いてくれるようになり、今では「この曲と先生が好きだから練習する!」とまで言ってくれるようになり、6歳の彼女は1時間のレッスンでも足りないくらいたくさんの曲を弾いて、英国王立検定試験受験の準備を始めています。

🎹 ケース2 🎹

こちらも同じくらいの年齢で、以前ピアノを習っていたけれど、レッスンの度に生徒さんが大泣きしてママのところに走っていってしまい、先生も感情的になってしまっていたとのこと。
しばらくピアノはやめていたけれど、半年くらい経ってその子の様子を見て私とレッスンを再び開始することになりました。こちらの子は、お話しはしてくれていましたが、なかなかピアノを弾くことからレッスンを始められず、最初のうちは彼女の好きな音楽カルタから始めて、気持ちがほぐれたらピアノを弾くレッスンに移るという感じでした。
そんな彼女も先日の発表会ではとっても素敵に演奏して、他のお母様から「あの子上手でしたね〜」と言われるくらいまで力がついています。

ご紹介した2人は私に変わってからピアノが上手くいきだした例ですが、彼女たちの前の先生が悪いわけではなく、むしろ優秀で一生懸命な先生方と想像します。親御さんにお話を聞いたり、使ってた楽譜を見るとどんなレッスンをされてたのかなんとなく分かります。逆に私とは上手くいかなかったけれど、他の先生に変わってから上手くいった人もいると思います。

やはり相性やタイミングというのはあるので、1人の先生と合わないからピアノも嫌いとなってしまったままにしないで、ピアノと関わっていこうと行動してみたのなら、もう1度先生探しをして、ピアノが好き、音楽が好きという人生を送って欲しいなと強く思います。

小さいうちにピアノを始めると良いのか

ピアノやヴァイオリンは小さい頃から始めた方が良いと言われますね。

リズム感や音感といったものは実際目に見えず感覚の世界なので、例えば言語の習得に当たって、言葉のシャワーを赤ちゃんのころから浴びて感覚的にしゃべれるようになるのと同じように、音楽も出来るだけ幼少期から触れるようにするのが良いと思います。

実際に楽譜ありきのピアノレッスンというのは、個人差がありますが、ある程度指の形が出来て、言葉が理解できる4歳前後が良いと思いますが、ピアノを始める前の2、3歳ころにリトミックをやっていたり、例えば上の子のレッスンに着いて行ってレッスンを聞いてる等、少しでも音やリズムに触れていると、いざピアノレッスンを始めた時に進みが良いです。

言葉で説明して理解しても、それを実践するのは、やはり感覚です。
またここで言語の習得を引き合いに出しますが、文法を勉強して理解したとしても、実際の会話で上手くいくかというと、そうではないですよね。会話での伝達手段として成り立たせるには、その言語がもつリズムやフレーズ感、発音が大事になってきます。耳の発達が3~7歳でピークを向かえると言われているこの頃には既にその言語と関わっている方が良いですね。


音楽に関しても、耳の発達期と言われるこの頃には、音楽が日常にあり、ソルフェージュやピアノなどの楽器を学び始めてると良いですね。

ただこの時に気を付けて欲しいのは、音楽、というものを大事にしている先生にレッスンを受けるということです。
ただ、ドレミを正しく読み、音の長さを正しく数える、それだけの内容では不十分です。むしろピアノは面白くない、と感じてしまう危険性があります。

良いピアノの先生とは、、、?

この続きはまた次のブログで書きたいと思います♪♪

不安定な演奏

こんにちは、コンムジカnodaです。

レッスン、特に体験レッスンにおいて、子供でも大人でも、よく弾けているように見えるけど、不安定な演奏を聴くことがたまにあります。

よく弾ける例えで、ピアノコンクールを受けるような小学生、英国王立検定3級合格の小学生、大人の方で黒鍵のエチュードやドビュッシーの喜びの島などを弾けるレベルの方etc..

テンポも曲に合ってるし、指も回ってるんですが、不安定。。
本人の自覚も結構あります。
だけど、一見よく弾けてるので、そこから切り込んで根本の問題を直そうとしないか、直す必要性を見出さない先生もいます。

もし本人が望まなければ無理に直す必要もないのかもしれませんが、そのままいくと、何か人前で弾いたり、本番ではスリリングな恐い演奏になってしまいますし、そのままたくさん練習してしまうと、身体に故障が出てきてしまうので、できる限りは安定した演奏ができるように改善していけるといいと思います。

不安定な演奏になる原因

不安定な演奏になってしまう原因は主に2つ。

1、脱力した自分の奏法に出会っていない
2、基本の拍子にのれていない

1、脱力した自分の奏法に出会っていない

脱力ができていないということは、鍵盤に面している指先が鍵盤の重さや腕の重みを受け止め切れていない、または、必要以上に鍵盤を押し込んでいる、状態なので、いずれの場合も自分にとってのベストバランスを捉えきれません。

ここで、普通に立っている状態を思い浮かべる、または実際に立ってみてください。その時、どこかにめちゃくちゃ力をいれていますか?身体のどこかでがんばらないと、真っすぐ立っていられませんか?
そうではないですよね、多くの人は、どこに力をいれなくても倒れずに真っすぐを保てていると思います。

その理由は、

頭の先から背中を真っすぐ通って足の裏まで、上手い具合いにバランスが取れているからですよね。

ピアノを弾くときの手も同じことが言えます。
背中、お腹、肩、腕、手首、指すべてが正しい脱力をしてバランスを保てる。その状態で弾くと、指先は安心して地に足をつけるように、鍵盤を捉えていきます。

2、基本の拍子にのれていない

曲の難易度に関わらず、指が回る回らないに関わらず、認識し忘れている人が多いのが、拍子

奏法に問題はなくても、ふわふわした演奏になってしまったり、不安定になってしまう箇所などがある場合、拍子がなくなっていたり、拍子の捉え方が良くない、という事が考えられます。

強迫、弱拍、裏拍を正しく理解して弾かないと、たちまち音楽的におかしな箇所がでてきて、無理に指だけで弾き進めようとすると、不必要に力みが生じたり、音楽の流れに乗れなくなるなどして、結果不安定な演奏となってしまいます。

不安定な演奏へのアプローチ

不安定な演奏へのアプローチ方法

1、脱力
2、拍子の意識

1、脱力

はい、とにかく脱力です。
腕や手首が力んでいると、重みが指先にのらないので不安定になってしまいます。
意識しないと、なかなか自分が力んでいるということに気が付きません。なので、脱力、ということはどういうことか、なぜ脱力が必要なのかを理解することが大事です。

ひじ、腕、手首はとにかく力を抜いて、指先の感覚を取り戻します。
方法は腱鞘炎の解決方法をご参照ください。
https://con-musica.net/?p=211

力が入って弾いていたものを完全に抜くと、しばらく不安定になり、まともに弾けなくなりますが、 身体が本来のバランスを取り戻すまで 根気強く取り組みます。自分のバランスを見つけると、身体は楽な状態で、指先の感覚を感じながら弾けるようになります。

2、拍子の意識

とにかく、その曲の拍子に乗って練習します。
基本の強迫、弱拍などを意識して丁寧に音符や休符たちと向き合います。
その基本にのっとって、フレーズ、呼吸を意識して音楽の流れに乗って弾くと、こんがらがったものがすっと腑に落ちるように安定した演奏へと導いてくれます。

まとめ

安定した演奏、良い演奏には、基本が大事ということですね。
脱力は、理解したからといってすぐに出来るようになるわけではないので、忍耐と努力が必要です。ですが、ここを超えて、また、拍子など改めて音楽の基本を踏まえてピアノを弾くと、レベルがぐっと押し上がり、より一層音楽を表現することが楽しくなります。
本番やレッスンでなにか不安や違和感を抱えて弾いている方はぜひ試してみてください。


恐ろしい巨人の星ピアノレッスン

友人の話です。

音大受験のために準備していたショパンのエチュード。

ある日のレッスンで。。

友人「先生、腕が疲れて最後までいきつけません」

先生「そうか。。エチュードは気合だ!!」

友人「そっか。。気合いがたりなかったのか。。

   よぉーーーーーーし!!!気合いだーー!!! 」

と、エチュードの前は意気込んでがんばっていたらしいです。。

乳酸のたまった腕の疲労と痛みと戦いながら最後までがんばって弾ききる。。

      筋トレピアノ?!

これも10年以上前の昔のことです・・

筋トレピアノでは指先の繊細な感覚も失われてしまいますね😭

このような恐ろしいレッスンは、もうこの世から消えていて欲しいですが。。今はどうなっているのでしょう。

因みに、その友人は今では良い奏法を身に付けて、楽々にピアノを弾いています。

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