6月のことですが、アルゲリッチ様のコンサートに行った記録として書きたいと思います。
6月6日サントリーホールで行われた、アルゲリッチとクレーメルのコンサートに行ってきました。プログラム最後にトリオがあったので、その時はディルヴァナウスカイテ(私は存じ上げなかった)さんという女性のチェリストの方も共演されていました。
アルゲリッチのコンサートは、高校の修学旅行の時に2台ピアノを聴いたきりで、あとは映像で聴くのみでしたが、もう81歳のご高齢でこの機会に絶対ライブで聴きたい!と思ってチケット代は高かったですが、速攻仕事を調整して座席を確保しました。
Sould Outになるのがとっても早かった!
さてもう本当に楽しみに迎えた当日、たくさんの人で開場が埋め尽くされていました。
プログラムは、戦争の影響があり、かなり重い感じの内容でした。
が、
最後のショスタコーヴィチ2番のトリオまで終始息を飲むような音楽の世界に連れて行ってくれた一流芸術家の凄みを体感できたことは生涯忘れません。
ヴァイオリンとピアノのそれぞれのソロ、ピアノとヴァイオリンのデュオ、ピアノトリオで組まれており、唯一、アルゲリッチ様のピアノソロとアンコールでのみ、馴染みのクラシックが演奏されました。
ソロはその瞬間まで何を弾くかは聴衆には知らされておらず、ワクワクしていました。
シューマンの子供の情景で始まり、プログラムの流れからいくと意外だなぁと思っていたら、最初の一曲目のみでまるで一つの曲のようにバッハに移り、そのあとスカルラッティにつながっていきました。
ちょっとキョトンとしたというか、一瞬、何が起こったんだろうとなんだか焦りました笑 アルゲリッチワールド全開。
アルゲリッチのあの音や音楽はやはりライブでこそだと思いました。
もちろん映像でもすごいですが、割とテクニックの凄まじさ、キレの良い音楽作りの方に目がいきがちのように思います。会場で聴いて実感したのは、なんというピアニッシモの美しさ、極限まであの弱音を会場に響かせる感覚のすごさでした。
あの極限の弱音から強音までのダイナミクックレンジの幅広さとともに独特の音楽の波というか渦が巻き起こって飲み込まれてあっという間に終演となりました。
なんという音楽の強さ。
アンコールもたくさん弾いてくれて聴衆も総立でスタンディングオベーションでした。
言葉でこの熱い思いを語り尽くすのは難しいですが、とにかくあの夜に会場に居合わせることが出来て本当に幸せでした。
一生記憶に残り続けるでしょう。。。