良い先生の概念は人それぞれ、年齢やレベル等によっても違ってきますが、ここでは小さい頃に習う先生について書きたいと思います。
子供は環境から大きく影響を受けやすいので、習う先生によって上達速度や練習へのモチベーション、弾くことを楽しめるか等かなり違いが出てきます。
せっかくピアノを習うなら、楽しく、そしてメキメキ上達したいですよね。ではどんな先生の元でレッスンを受けるのが良いのでしょうか?いわゆる良い先生とは。。?
①音楽をすることの楽しさ、喜びを知っている
まず、本質的でとても大事なこと。習う先生に持っていて欲しい感覚。
音楽が好きだー!
音楽がピアノが好きでたまらない人と、そこまでの思いは持ってない人。。当然あらゆる面で違いは出てきますね。音楽が大好きであれば、その楽しさを生徒さんにも伝えられますし、先生から放たれるオーラも熱量をもったものになります。
音楽が大好きであれば、その先生自身も勉強を続けるでしょう。それによってトライアンドエラーを繰り返し、常に情報がアップデートされます。そういった中から発信される、子供の成長過程や未来を見据えての現時点での指導内容や言葉は、明らかに音楽に愛がない先生のそれとは違ってきます。
明確な正解がない音楽の世界で、一人一人の個性と向き合うには根本に音楽への愛情があり、たくさんの引き出しが必要です。それらを持ち合わせ、そして音楽を楽しむということを子供達と共有できる先生、素敵だと思います。
②教えるのが好き
教えるのが好き、これも子供のレッスンにおいてはとても大事な要素ですね。子供の上達に喜びを感じられると言いますか。。大人であれば、師匠の技をみて聴いて学ぶ、考え方を聞いてそこから自分に落としここむこともできるので、先生自身が教えることに興味がなくても、自分次第で良い感じに成長をしていくこともできますが、子供の場合は違います。
子供にレッスンするのは、大人の方に教えるよりもかなりエネルギーを使います(大人の方にも真剣に向き合いますがエネルギーの使い所が違います)。飽きないように、理解できるように、イメージできるように、、そして今のレベルと次の目標を見据えながら、今、どうすれば良いかを考えなくてはいけません。それに今日の機嫌、性格もかなり考慮する必要があります。
これらのことは、教えるのが好き、であるから出来ることで、表面の必要なことだけ、例えば音や音価を間違えずに正しく弾くだけのレッスンとはまるで違います。
また、生徒の進達状況に応じて選ぶ曲、楽譜の選び方も大事ですね。易しすぎず難しすぎずのちょうど良いライン、、それも生徒とよく向き合っていることが必要です。
ちりも積もれば、ではないですが、これらの時間の重ね方の違いが、1年後5年後に浮かび上がってきます。
③「基礎を正しく」だけも「楽しければいい」だけもNG
ピアノを弾くにあたって「基礎」というのはとても大事です。基礎と言っても幅広いですが、ざっくりと楽譜の読み方、ピアノの弾き方があります。それぞれ細かくかなりたくさんのことを少しずつ学ぶ必要があるのですが、子供の教材、楽譜はそれらを上手く学べるように曲が並べらています。1曲ずつコツコツと進めていくわけですが、’基礎’というと書かれてある通り正しく、という方にだけ意識がいきがちですが、これが機械のように弾けたらオッケー!とならないようにすることです。どんなに短い数小節の曲であっても、曲の題名や曲調、または楽譜に書いてなくても自分がどう感じてどのように弾きたいかなどを考えて、弾いてみることが本当に大事で、その辺りを子供と話しながら楽しくレッスンしてくれる先生がいいですね。
かと言って、基礎はそこそこに楽しくその時間を過ごすだけ、もNGです。危険です。。基礎を身につける過程では、なかなか楽しく、だけではいかないことが多いです。時には少しの忍耐や少しの頑張り、が必要になってきます。
その場面には目を瞑り、できなかったら流して、おしゃべりなどを交えながら楽しくその時間を過ごす。。その結果、、子供は楽しくレッスンに通ってはいるけど、弾き方が雑だったり実は音が読めていない、などの弊害が生まれます。そして難易度が上がった楽譜が読めず、なかなか上達もしないピアノが嫌いになるという悲しい結末が。。
まとめ
結論、良い先生というのは、①②③を踏まえた上でその子に合った先生が良い、です。
子供の特性や状況で
・ゆっくり進みたい、ピアノが大好きでどんどん先に進みたい
・傷つきやすい、ちょっとしたことには動じない
・打たれ弱い、負けず嫌い
・大人しい、自己主張が激しい
・ピアノが好きかわからない、ピアノ大好き
・コツコツやらない、コツコツやる
・親御さんの熱量
などなどの違いがあり、レッスンを始めてみないと分からないこともたくさんあります。なので、都度状況を見ながら柔軟に導いてくれる先生、そして相性の良い先生、というのがその子にとっての良い先生と言えると思います。
良い出会いを♪