レッスンアイディア「3種類の音読み カード」

初めてのピアノレッスンの最初にくる関門は、音読みと言えるかと思います。
初期の音読みと一言でいっても、細かく段階があって、

①ト音記号のドレミ
②ト音記号の(ドレミ)ファソ
③ヘ音記号のドシラ
④ヘ音記号(ドシラ)ソファ
⑤ト音記号高いド、ヘ音記号低いド
⑥ト音記号の(ドレミファソ)ラシ、ヘ音記号(ドシラソファ)ミレ

などなど。

これのどの段階で関門と言えるのかは、その子によってそれぞれですし、すんなりいく子もいますね。

基本的には、楽譜と「ソルフェージュとリズム」の本を使いますが、カードも投入すると、子供たちの気分も変わり、ゲーム感覚で集中してやってくれるので、効果は高いです。

他にも、音の色ぬりやシールをはるなどやり方はたくさんありますが、今回は、3種のカードのご紹介です。

■1つ目


音の連続

■2つ目

和音でとらえる

■3つ目

一音ずつ

3種類のカードは、特にどれからやるかの順番は決めず、その時のそれぞれのレベル、状況によって使い分けたり組み合わせています。 

3種カードの使い方のポイントは、スピード感覚

何番目の線だから、とか、ドの上、何の音の下だよ、など細かく説明し過ぎず、感覚的に反射的に音名が出るように、生徒が答えに詰まったら、一瞬待って様子をみて答えをすぐ言ってしまい、何度も何度も繰り返し同じカードをテンポよく見せて答えを言っていきます。

使い方

①1つ目の、音の連続カード。ドやレだけ、ドレミの組み合わせなど進歩状況によって音の数を増やしていきます。

ト音記号だけ、ヘ音記号だけ、ができたら、今度は大譜表で、音を組み合わせます。

子供によっては、音符の色や音符そのものの大きさによって、同じ音でも違うものとして捉えて読めなくなってしまうので、進んできたら、小さい音符にしたり、黒塗り音符や白ぬき音符など工夫します。

②2つ目のカードは、和音で音名をとらえます。黒で塗ってある音符の名前を言っていきます。塊の数を減らしていって、最終的には音符1つずつでもスラスラ音名が出てくるように。

資料はドミソの和音だけですが、ト音記号🎼ソシレ、ファラド、ヘ音記号ドミソ、ソシレ、のカードも追加しいきます。

③3つ目のカードは、見ての通り一音ずつ書かれてるものです。

これを最初は2,3枚から始めて、どんどん増やしていきます。これもテンポ感が大事です。ピアノの先生の友人は、1分間にどれくらい読めるかを毎回記録してるそうです。ゲーム感覚で楽しいですよね。

まとめ

特に初期の頃のレッスンは、同じことを繰り返し繰り返し言っていくことが大事ですが、ただ伝えるだけでは子供も飽きてしまうので、いかに楽しくのせてレッスンできるか。。「工夫と待つこと」これが鍵です。

過程だけ経て、身に付かないまま先に進んだ先は悲劇です😭😭

しっかり基礎が身に付いた後のレッスンは、まぁ✨なんて楽しい✨

♪♪今日も笑顔溢れるピアノレッスンとなりますように♪♪♪

レッスンアイディア「4つの言語で歌う音階」

レッスンの最後には、音階を歌っています。
音程をとる練習にも、また音の並びを身に着けるのにも役立ちます。
イタリア語ドレミファソラシド」ではもちろんですが、その他に、
英語、ドイツ語、日本語の4つの異なる言い方で歌っています。

①イタリア語
 ドレミファソラシド
②英語
 CDEFGABC
③ドイツ語
 Cツェー、Dデー、Eエー、Fエフ、Gゲー、Aアー、Hハー、Cツェー
④日本語
 ハニホヘトイロハ

①イタリア語
ドレミがメインで使われている状況だと思うので、まず、これは外せません。

②英語
これから英語もメジャーになってくると思いますし、今後英語圏に子供が進学する確率も高まってくると思うので、英語でも音符が読めるようになるといいと思います。
また、コード譜が読めるようになりたい、と勉強始める際にも英語と音が結びついているとスムーズにいきます。

③ドイツ語
クラシック界隈ではマストですね。音高、音大の先生方等はレッスンで音名をいう時はドイツ語を普通に使います。
また、コンサートプログラムやCD、ラジオなど調声を表すときはドイツ語ですし、楽譜検索のときにも使います。

④日本語
日本の学校での音楽の教科書では、この、ハニホヘ、が使われてますし、今後、楽典の勉強をしていくときにも頻繁に使用するので、小さいうちから慣れておくと良いと思います。

この音階方法を毎回毎回半年から1年程続けていると、子供は自然と身に着けていきます。
ここから、歌うだけでなく、実際に楽譜を見ながら言語をチョイスして読んでいったり、調声の勉強に進んでいくのも良いと思います。

リズムを変えて伴奏をつける

音階を歌うときに、ピアノで伴奏を付けていきますが、言語の性格によって、形態を変えていっても楽しいです。
例えば。。


①日本語→スラー
②英語→付点リズムなどリズミカルに
③ドイツ語→和音に厚みをつけたり、低音を使って力強く
④日本語→可愛らしく

他にも、
・スタッカートを取り入れる
・生徒と先生で交互に音名を言っていく
・2オクターブ、3オクターブでドレミファソラシドをいう
・ドでなく違う音から始めてみる

などなど

子供の様子を見ながら、子供とお話ししながらやっていきます♪

ご挨拶

こんにちは、ピアノ講師の野田佳奈美です。
レッスンを始めてから15年経ちました。
その間に福岡、東京、イタリアで数百人の生徒さんと出会い、ものすごい数のレッスンを通して私自身も成長させてもらいました。


生徒さんの性格も能力も得意不得意も千差万別。新米の頃はレッスンが上手く出来ず、生徒さんが立て続けにやめていってしまったり、上手くレッスンが進まず悩むことが多かったです。正直、なかなか上達しないことを生徒さんのせいにしてしまっていたこともありました。

それから改善や工夫を重ねた今では、楽しくしっかり身に着く、を実践できているので充実したレッスンを重ねていってます。お陰様で、子供たちはレッスン日を楽しみにしてくれて、親御様、また大人の生徒さんからも好評を得ております。
中には、前の先生と合わずにピアノをやめてしまって、新たな先生として私を見つけてくださった親子も何組かいらっしゃいます。

レッスンは、

「楽しいけどなんだか身に付かない」でも「身に付きそうだけどツライ」

ものでもこれからの時代はピアノの先生としてやっていくのは厳しいのではないかと思います。私がもっと前から知っておきたかったと思う、レッスンアイディアや考えをブログに記していきたいと思います。


もしピアノの先生をこれからやっていきたいと思っている方や何か悩んでいる方の参考になれば幸いです。それぞれの色が溢れた素敵な先生と幸せな生徒さんたちが益々増えますように!
また、ベテランの先生方のご意見もお待ちしております!

♪このブログは、個人教室で40~50人の生徒さんを抱え、コンクール入賞、音高、音大進学の生徒さんもいるKEIKO先生からのアドヴァイスも頂いております。

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