恐ろしい巨人の星ピアノレッスン

友人の話です。

音大受験のために準備していたショパンのエチュード。

ある日のレッスンで。。

友人「先生、腕が疲れて最後までいきつけません」

先生「そうか。。エチュードは気合だ!!」

友人「そっか。。気合いがたりなかったのか。。

   よぉーーーーーーし!!!気合いだーー!!! 」

と、エチュードの前は意気込んでがんばっていたらしいです。。

乳酸のたまった腕の疲労と痛みと戦いながら最後までがんばって弾ききる。。

      筋トレピアノ?!

これも10年以上前の昔のことです・・

筋トレピアノでは指先の繊細な感覚も失われてしまいますね😭

このような恐ろしいレッスンは、もうこの世から消えていて欲しいですが。。今はどうなっているのでしょう。

因みに、その友人は今では良い奏法を身に付けて、楽々にピアノを弾いています。

手首の痛みになる具体的な原因

腱鞘炎にまでなってしまう前に、手の違和感、疲れ、痛みが現れます。
その時点で、原因を認識し、回避できると良いですね。

考えられる原因の例を上げてみたいと思います。

①鍵盤の押し込み過ぎ
②下方向にばかり弾いている
③拍にのれていない
④指の形が出来ていない
⑤手の大きさで対応できない曲を弾いている

以上5つです。

では1つずつ、細かく見ていきます。

鍵盤の押し込みすぎ

鍵盤は50g、深さ1cmの鍵盤。
重さ50gとは、1円玉50枚分です。そのくらいの重さで、鍵盤はすぐ底についてします。とても軽々ですね。
しかし、あたかも1kgもあるかのように、鍵盤の底についてもなお、もの凄い力で鍵盤を押し続けてしまう、ということがあるので、痛みや疲れを感じたら、一度客観的に自分が無駄に鍵盤を押し込んでいないか観察してみてください。

下方向にばかり弾いている

全ての音を下方向に弾いていると、非音楽的な上に手首に負担がかかります。
拍子というのは常に一定方向ではなく、例えば3拍子の場合、1拍目は強拍で下方向、2拍目3拍目は弱拍の上方向。

また、フレーズを感じて弾くと、毎回の音を下方向には弾く、ということににはならないですよね。その流れに逆らって、すべての方向を同じにすると、やはり身体に負担がかかってきてしまいます。

拍にのれていない

②でもふれましたが、拍というのは平面的でなく、一定方向でもなく、立体的です。つまり、生きています。
それを無視して機械のように練習してしまうと、どこかしらの手の箇所に自然でない力が加わり、音も固くなるし、故障が出てきてしまいます。

また、拍にのれていないということは、練習するときの集中する点というのが少しずれてしまっているケースが多いので、その点でも注意です。つまり、指が正しく動くように、に囚われてしまっているかもしれません。

指の形ができていない

指の第一関節が反り返っていたり、親指の付け根がへこんだまま弾いてしまっていると、バランスがとれないので、本来は力が抜けてるべき部分に力を入れて、それをカバーしようとします。
そうすると、その頑張ってくれてる部分に疲労がたまり、やがて痛みへと。。続いてしまいます。

本来の手の大きさでは対応できない曲を弾いている

このケースは子供に多いですが、そもそもの手の大きさ、可動域を超えた曲選びをしてしまうと、やはり問題が生じます。
コンクールなどで、どうしても弾くという決断をするのであれば、ぶっ通して練習しないこと、ストレッチなどで柔軟性を高める、指使いの工夫、奏法の細かな見直しなどをやっていくのがいいと思います。
ただ、将来のことを考えたら、痛みや違和感を感じた場合、いったん立ち止まって休む、ということが大事だと思います。
がむしゃらに、は一番よくないです。

腱鞘炎~脱力について考えたみた~

腱鞘炎の解決方法の記事で、“脱力”と”頭の使い方”が、鍵だと書きましたが、今回は、力を抜く、ことにフォーカスしたいと思います。

重さ50g、深さ1cmの鍵盤に対して、無駄にガチガチに力を入れて複雑な動きを毎日毎日していたら、それは身体が故障してしまいます。

だから、もちろん、無駄な力を入れない、いわゆる脱力は必要です。

ただ、完全なふにゃふにゃだったら、何も出来ないですよね。だって、座って腕を上げて、指をコントロールしないといけないですもの。

そこで、提案したい言葉が、”バランス“です。

ここで、普通に、真っ直ぐ立った状態を例に出したいと思います。

寝転んだ状態と比べて立ってる時って、ガチガチに力を入れてますか?

入れてないですよね。

それでも何故立った状態をキープできるのか?

立つだけでなく、どうしてがんばらなくても真っ直ぐに歩けるのか。。

それは

バランス

がとれてることによって、出来ているのです。

頭の先から、首を通って腰、足の先まで、骨が身体の真ん中に通っていて、バランスを保っているんですよね。

だから、たとえば、足首を本来のバランスから外れた角度や向きにしたら、立てないか、身体のどこかにギュッと負荷がかかり、それを続けていたら、その箇所は炎症を起こすかもしれません。

ピアノの場合も同様に考えることができ、

座った状態で足、腰から背中、肩やうで手首、指先に至るまでバランスがとれてないと、その本来のバランスから外れたものを補うために負荷をおっている場所が、だんだんと痛みに変わり、炎症を起こし、ひどくなれば腱鞘炎へと発展してしまいます。

そして、その本来のバランスというのは、身体が知っているので、先ずは無駄な力というものを認識して、それを取り除き、本来のバランス、を取り戻していく必要があります。

そして、そのバランスは、自分の中にある音楽的感覚とともに見つけ出すことが大切です。

腱鞘炎を治すために試したこと

こんにちは、コンムジカ野田です。
数年間悩まされてきた腱鞘炎。
ある時、この問題に向き合おうと決めてから、試したことと感想(すみません、結構ネガティブ)を書いてみたいと思います。

①ピアニストの動画を見まくって弾き方の研究、マネ
②奏法に関する本を読む
③アレクサンダーテクニックの講座に参加
④手の痛みについて記事を書いていた先生のレッスンを受ける
⑤指の強化に特化した先生のレッスンを受講
⑥分析能力を上げる

ピアニストの動画を見まくって弾き方の研究、マネ

まず、弾き方が悪いのでは、と考えて、たくさんのピアニストの動画を見て弾き方を観察したりマネしたり、イスの高さを変えたりしました。

参考になった面もありましたが、意識が表面の見た目、フォームだけにいくようになり、結果的に状況が悪化。
弾き方は、頭や身体の中で起こっていることの表れであり、弾き方がそうだから素晴らしくピアノが弾けてる訳ではないので、それを踏まえて参考にした方が良いです。

奏法に関する本や雑誌記事を読みあさる

偉大なロシア人のピアノ教師や、国内外のピアニストが書いた本には、奏法や教育について書かれていたりします。
また音楽雑誌では、手の故障や痛みの原因、腱鞘炎につい書かれてる記事もよくありました。ある時本棚の整理をしていたときに、ふと見かけた10年前の記事を見て、それを書かれた先生に突然連絡してレッスンをしてもらった事もあります。

根本原因の解決にはならなかったけど、後々、ピアノを弾くことへの理解ができてきたころに、仕入れた考えやアイディアが活きてきて、自分がレッスンをする立場になっても役立っています。

アレクサンダー・テクニックの講座に参加

②の雑誌を読んでいたときにアレクサンダーテクニックの存在を知りました。
身体や身体の使い方に関して、とても興味深く勉強させていただきました。
ただ、やはり身体の使い方だけにフォーカスしても根本的な解決にはならないかな、と思いました。

手の痛みについて記事を書いていた先生のレッスンを受ける

②で10年前の記事を偶然見つけてレッスンをお願いしましたが、力を抜いてタコのように。。汗 と言われて。。当時は参考には。。なりませんでした。。

その時は奏法よりもっと根深い問題を抱えていたのですね。。
今なら、先生が何をおっしゃりたかったのか分かります。

指の強化に特化した先生のレッスンを受講

紐つきの小さい重石袋を重さの段階を付けて作って、それを指につるして、指の独立や強化を目指したり、指を広げるアイテムを使ってみたり。

これは、役に立ったのか立たなかったのか、よく分かりませんが、数か月続けました。

腱鞘炎の直接解決にはつながらなかったです。

分析能力を上げる

元々、腱鞘炎の解決のために、とは考えてませんでしたが、本を読みあさったり、ピアニストやトップアーティスの考え方や情報に触れてると、彼らの音楽や作品に対する知識の深さにも触れるようになり、これは、もっと勉強しないと。。と焦り、先生についてやり直しました。

結果的にこれが、腱鞘炎解決の大きな要因になった訳です。

分析すると、必然的に頭その作品について考える時間が増えますし、ガチガチに力を入れて弾いていたものを完全に脱力したときに、どうピアノを弾けばいいのか、どこに集中して練習していけばいいのかの道しるべにもなりました。
そして、指は、頭にあるそれをコントロールして再現するもの、ということが実感として分かってきます。

さいごに

色々な分野の一流の人達がインタビューで語っていた印象的な言葉を記します。
その時の私にとっては衝撃的で、一生胸にあるものです。

ダニエルバレンボイムがインタビューで話してたのは

「ピアノを弾くというのは、頭、心、お腹が大事で指は20パーセントくらいの役割だ」

スーパー外科医

「手術は指先でなく、頭でやるんです」

一流バレリーナ

「脳が身体、指先まで全ての指令を出すのです」

ピアノ弾きの腱鞘炎の原因と解決方法

こんにちは、コンムジカ野田です。

今回は、ピアノ弾きの腱鞘炎についてお話ししていきたいと思います。(※あくまでも私の場合です)

私の場合、ショパンのエチュードを始めた頃から手首が痛くなることが多くなり、それから高校~音大卒業して数年間、腱鞘炎の問題を抱えていました。

場所は両手とも、人差し指と親指を身体側にたどっていった、手首より2cm程上の方に炎症が起き、酷い時はぷっくりとふくれあがり、痛み止めの注射を打って試験などの本番に臨んだこともありました。

今では、数時間弾いてもエチュードを練習していても何も問題は起きません。

それでは、腱鞘炎の原因と解決法についてまとめたいと思います。

原因は大きく分けて2つ。

腱鞘炎の原因

1、力の入れ過ぎ
2、間違った頭の使い方

1、力の入れ過ぎ

単純に、不要な力とともに無駄に鍵盤を押しこんでいました。
ピアノの鍵盤の重さは約50g、鍵盤の底に到達するのに約1cm。
普通に考えれば、容易に音が出ることは分かりますが、ただの根性論でピアノに向かっていた私は力みまくって弾いていました。
ピアノの音量は、力ではなく鍵盤を押す速度で変えるもので、いくら筋肉を固めて鍵盤をぶっ叩いたところで、良いフォルテは出ません。

既に力んで弾く弾き方が当たり前になっている状況だと、意識しないと力んでいることに気が付かつかないことが多いです。

早いパッセージ、複雑なパッセージを弾く時は、呼吸、拍、音楽的な流れとともにゆっくりから練習していけば負担がかからないですが、指だけの問題としてとらえてしまうと、どんどんみるみる手首や腕に力みが生じてしまいます。
ただ指がそこに行くことだけを考えて練習してしまうと、身体が悲鳴をあげ、腱鞘炎を発症してしまう原因になります。

あとは、小さい音を弾くときも、認識がずれていると、手首や腕でコントロールしようとし力が生じてしまいます。

2、間違った頭の使い方

これは、1ともつながってきますが、ピアノを弾くということは、音楽を表現することです。指は、目的の最終地点にあるのではなくて、頭の中にある音楽を再現するためにコントロールするものです。

当時の私はこの1番重要なことを分かっていませんでした。
音楽には、呼吸があり、拍があり、想いがあり、流れがあります。
それらを無視して鍵盤をたたくことにばかり意識が向き、音を間違えないように弾くことしか考えてなかった私は、、どんどん身体が壊れていきました。

腱鞘炎の解決方法

1、とにかく脱力
2、ピアノを弾くことに対する概念を変える

1、とにかく脱力

そう、とにかく脱力。力を抜く。
今まで力を入れまくって弾いてたものを全くなくすのは難しいし、その上で本番を迎えるのは恐怖以外の何ものでもないけれど乗り越えるのみ。

脱力に取り組み始めて2か月程、ピアノを弾けなくなりました。どう弾けばいいのか分からなくなってしまったのです。1曲を選んで、力を抜いてひたすら1音を2回ずつ押す、というのを繰り返して練習しました。そうすることによって、実は軽い鍵盤の感覚や、失われた自分のバランス感覚を取り戻していきました。

2、ピアノを弾くことへの概念を変える

一言で言うと、“弾く”から“コントロールする”に頭の中を切り替える。
楽譜に記された音符や記号たちを正確に弾くことに重きを置かないで、常に音楽の呼吸や流れ、拍や音色を考え、目指す音楽に向かって練習をする。
そうすると手やフォームがその人にあった形に自然となってきます。

そのために、ピアノから離れて楽譜を読む時間を持つことがとても大切です。

そして、ピアノに向かったら耳に意識を集中して、考えて練習します。
勿論テクニカル的に難しいところは、指が上手く動くように技術的練習をしますが、その時にも、拍の感じ方や欲しい音色が頭にある上で練習します。

まとめ

原因や解決方法というのは、いくつもの要素が絡まっていて、一つずつひも解いていくような作業です。脱力が腱鞘炎の解決となりますが、脱力という事実だけに目を置くのではなく、何故脱力が必要なのか、脱力してどのようにピアノを弾くのか。ピアノを練習するのは何のため、どこを目指しているのかが分かっていないと、迷宮入りしてしまったり、やはり身体に故障が生じる可能性がでてきます。








レッスンアイディア「拍子を感じる大事さ」

拍子を感じて弾く。

当たり前のことですが、意外と見落とされがちな要素。

こちらが言わなくても素で出来る子もいますが、大半は助言が必要かなと思います。特に年齢が上がってきたり曲の難易度が上がってくると、この拍子感がなくなるケースをよく見ます。

平面的に、1,2,3 や1,2,1,2 と拍を数えることはあると思いますが、それだと、ビートを感じるのがなかなか難しいです。

そもそも、1拍目2拍目3拍目は平等ではないですよね。心臓の鼓動もドッくン、ドッくン、ととても立体的にリズムを刻んでます。この拍というのは音楽の心臓のようなものだと思うので、常に生きて音楽の奥底で存在するべきです。

基本的には、3拍子の場合1拍目に、4拍子の場合、1拍目と3拍目(1拍目よりは軽く)に重みがきますね。

2拍子 ⚫●   

3拍子 ⚫●・  

4拍子 ⚫・●・

あとは、縦の線を意識して、

2拍子 ダウン アップ

3拍子 ダウン アップ アップ

4拍子 ダウン アップ ダウン(軽) アップ

これを意識して、手拍子でやってみます。自分の手でもいいですし、子供と向かい合って、1拍目を自分の手で、2拍目以降は子供と先生の手を合わせてタッチする形でも楽しいです。

この他に、

童謡を歌って、拍子がある場合、無い場合の違いを比べたり、踊ったり。。出来る子は指揮をやってみるのも、子供に拍、拍子の大事さを認識してもらう手段となります。

♪今日も楽しいピアノレッスンを♪

レッスンアイディア「指の形-なぜ指先を丸くするのか」

ピアノを弾くときに大事な指の形。丸くしましょう、というのはよく言われることだと思うのですが、ただ形だけが丸くなってれば良いという認識だと、手首や腕がガチガチに固まる、という本末転倒な状況に陥ってしまうことがあるので、観察力と注意力を最大限使ってレッスンに望みたいところです。

画像で見てみます。まず悪い例から。写真だと分かりにくいですが、指先は丸い形ですが、手首がブロックされてる状態。

悪い例

次に良い例。これは指先は丸く、手首の力は抜けて腕も楽々です。

良い例

写真で見ると違いが分かりにくいですが、音を聞くと一目瞭然ですし、もちろん、触ってみると悪い例は石のようにカチカチになってるのですぐに分かります。

子供は先の悪い例に陥っていてもなかなか気が付きません。根が真面目な子ほど、丸く、にばかり囚われてしまいがちですので、先生が気をつけてあげないといけないところです。

なぜ指先を丸くするのか

音色のコントロール、手首、腕を自由にするために指先の第一関節が大事なんですよね。そこが、反ってしまっていると、身体、腕のバランスがとれず支えがなくなってしまうので、手首や前腕などでバランスをとろうとして、そこに疲労が溜まったり、痛みが出てきてしまいます。

自由になるために、多彩な音楽表現が出来る準備をするために、初歩での指の形の指導があるわけで、そこを潰してしまっては意味がありません。

脱力して指先を丸く

指先を丸くして力が入ってしまう子は、形だけに気をとられて、リズムや拍にのれていないことが多いです。呼吸も止まり音楽にのれていません。

呼吸、拍、フレーズ、腕の使い方と、総合的に見て指先のレッスンもしていきます。

♪今日も楽しいピアノレッスンを♪

手のフォーム

演奏フォーム、すごく大事です。稀に、自然に良い形で弾ける子もいますが、大半は上手く指導しないと、いわゆるダダ弾き、指もベタベタ、手首も腕も使えてない、音楽的に弾く、というところからは程遠いスタイルに陥ってしまいます。

方や、指だけとりあえず丸くしなさい、をひたすら注意した結果、指先はネコのように丸くしてるけど、手首がガチガチで、腱鞘炎になるために練習してるような痛々しい弾き方になってしまってる例も度々みてきました。これでは、何のために指先を丸くしてるのか。。本末転倒です。

私自身教え方を模索していたとき、たまたまyoutube で見つけた、tales of a musical journey の先生がやられてるレッスン方法が良いなと思い、アレンジして取り入れさせてもらっています。

レッスン方法

100均で買える、プニプニボール、を使用します。(子供たち、プニプニが好きなので集中がかけないように注意笑)

100均で買えるプニプニボール

これを手のひらにのせて、丸い形がつぶれないように手を丸くします。

①のように、ボールの丸が潰れないように優しく手のひらに持ち、丸める

②では、その形のままひっくり返す。ここで、ボールが落ちないように先生が軽くサポート

③④息を吸いながら、その流れとともに生徒さんの腕を膝から鍵盤へ持っていく。

⑤息を吐いて鍵盤の上に到着。ボールの形が潰れないようにボールを回す。腕、手首は自由な状態。

鍵盤上で手首と腕を楽にしながらボールを回す。

⑥⑦⑧鍵盤からお膝に手を戻すときも息を吸いながら、子供の腕をサポート。

⑨では息を吐いてお膝で着地という流れです。

他の楽器と違って、鍵盤を押せば簡単に音がなるピアノ。だからこそ、音楽的な流れ、呼吸がとても大事になってきます。

♪今日も楽しいピアノレッスンを♪

レッスンアイディア「3種類の音読み カード」

初めてのピアノレッスンの最初にくる関門は、音読みと言えるかと思います。
初期の音読みと一言でいっても、細かく段階があって、

①ト音記号のドレミ
②ト音記号の(ドレミ)ファソ
③ヘ音記号のドシラ
④ヘ音記号(ドシラ)ソファ
⑤ト音記号高いド、ヘ音記号低いド
⑥ト音記号の(ドレミファソ)ラシ、ヘ音記号(ドシラソファ)ミレ

などなど。

これのどの段階で関門と言えるのかは、その子によってそれぞれですし、すんなりいく子もいますね。

基本的には、楽譜と「ソルフェージュとリズム」の本を使いますが、カードも投入すると、子供たちの気分も変わり、ゲーム感覚で集中してやってくれるので、効果は高いです。

他にも、音の色ぬりやシールをはるなどやり方はたくさんありますが、今回は、3種のカードのご紹介です。

■1つ目


音の連続

■2つ目

和音でとらえる

■3つ目

一音ずつ

3種類のカードは、特にどれからやるかの順番は決めず、その時のそれぞれのレベル、状況によって使い分けたり組み合わせています。 

3種カードの使い方のポイントは、スピード感覚

何番目の線だから、とか、ドの上、何の音の下だよ、など細かく説明し過ぎず、感覚的に反射的に音名が出るように、生徒が答えに詰まったら、一瞬待って様子をみて答えをすぐ言ってしまい、何度も何度も繰り返し同じカードをテンポよく見せて答えを言っていきます。

使い方

①1つ目の、音の連続カード。ドやレだけ、ドレミの組み合わせなど進歩状況によって音の数を増やしていきます。

ト音記号だけ、ヘ音記号だけ、ができたら、今度は大譜表で、音を組み合わせます。

子供によっては、音符の色や音符そのものの大きさによって、同じ音でも違うものとして捉えて読めなくなってしまうので、進んできたら、小さい音符にしたり、黒塗り音符や白ぬき音符など工夫します。

②2つ目のカードは、和音で音名をとらえます。黒で塗ってある音符の名前を言っていきます。塊の数を減らしていって、最終的には音符1つずつでもスラスラ音名が出てくるように。

資料はドミソの和音だけですが、ト音記号🎼ソシレ、ファラド、ヘ音記号ドミソ、ソシレ、のカードも追加しいきます。

③3つ目のカードは、見ての通り一音ずつ書かれてるものです。

これを最初は2,3枚から始めて、どんどん増やしていきます。これもテンポ感が大事です。ピアノの先生の友人は、1分間にどれくらい読めるかを毎回記録してるそうです。ゲーム感覚で楽しいですよね。

まとめ

特に初期の頃のレッスンは、同じことを繰り返し繰り返し言っていくことが大事ですが、ただ伝えるだけでは子供も飽きてしまうので、いかに楽しくのせてレッスンできるか。。「工夫と待つこと」これが鍵です。

過程だけ経て、身に付かないまま先に進んだ先は悲劇です😭😭

しっかり基礎が身に付いた後のレッスンは、まぁ✨なんて楽しい✨

♪♪今日も笑顔溢れるピアノレッスンとなりますように♪♪♪

レッスンアイディア「4つの言語で歌う音階」

レッスンの最後には、音階を歌っています。
音程をとる練習にも、また音の並びを身に着けるのにも役立ちます。
イタリア語ドレミファソラシド」ではもちろんですが、その他に、
英語、ドイツ語、日本語の4つの異なる言い方で歌っています。

①イタリア語
 ドレミファソラシド
②英語
 CDEFGABC
③ドイツ語
 Cツェー、Dデー、Eエー、Fエフ、Gゲー、Aアー、Hハー、Cツェー
④日本語
 ハニホヘトイロハ

①イタリア語
ドレミがメインで使われている状況だと思うので、まず、これは外せません。

②英語
これから英語もメジャーになってくると思いますし、今後英語圏に子供が進学する確率も高まってくると思うので、英語でも音符が読めるようになるといいと思います。
また、コード譜が読めるようになりたい、と勉強始める際にも英語と音が結びついているとスムーズにいきます。

③ドイツ語
クラシック界隈ではマストですね。音高、音大の先生方等はレッスンで音名をいう時はドイツ語を普通に使います。
また、コンサートプログラムやCD、ラジオなど調声を表すときはドイツ語ですし、楽譜検索のときにも使います。

④日本語
日本の学校での音楽の教科書では、この、ハニホヘ、が使われてますし、今後、楽典の勉強をしていくときにも頻繁に使用するので、小さいうちから慣れておくと良いと思います。

この音階方法を毎回毎回半年から1年程続けていると、子供は自然と身に着けていきます。
ここから、歌うだけでなく、実際に楽譜を見ながら言語をチョイスして読んでいったり、調声の勉強に進んでいくのも良いと思います。

リズムを変えて伴奏をつける

音階を歌うときに、ピアノで伴奏を付けていきますが、言語の性格によって、形態を変えていっても楽しいです。
例えば。。


①日本語→スラー
②英語→付点リズムなどリズミカルに
③ドイツ語→和音に厚みをつけたり、低音を使って力強く
④日本語→可愛らしく

他にも、
・スタッカートを取り入れる
・生徒と先生で交互に音名を言っていく
・2オクターブ、3オクターブでドレミファソラシドをいう
・ドでなく違う音から始めてみる

などなど

子供の様子を見ながら、子供とお話ししながらやっていきます♪

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