音楽で食べていくのに音大は必要か?

お題の通り、将来的に音楽で食べていくのに音大を出ている必要はあるか、、との問いに対して、、答えは、、NO (T-T)です。※あくまでもピアノの場合です。

それも’場合によりけり’ですが。。

イラストポップ 学校のイラスト | 音楽No23ピアノの無料素材

その’場合’というのを見ていこうと思います。

ケース1

まず、演奏家になりたいのであれば、音大をでる必然性はない、です。
どこの音大を出ているか、より実力や人気がものをいうからです。その実力を証明するのには学校名よりもどのような演奏をするか。一般大学にいようが、フリーターだろうが、社会的な背景は何も関係なく、どんな音楽を奏でるのか、どれだけ多くの人に求められるのか、それが全てです。

自分の演奏を聴いてもらえる機会なんて今の時代いくらでもあって、コンクールに出たり、SNSに自分の演奏を載せたり、自分で演奏する機会を企画しても良いですね。そこで人を惹きつけるものを持っていれば、チャンスを掴めるかもしれません。

このような活動に音大にいってる行ってないは関係ないですよね。その場その場で成果を出してチャンスを掴んでいけば道は開けるでしょう。現に、T大やK大の医学部在学中から音楽家として名が知られている人もちらほらいます。

爆発的な才能がある人は、むしろ日本の音楽大学にはなかなか行かないですね。進学しても一般の授業は受けなくて済むような特別コースに籍を置いて活動するか、小さいうちから海外に行って音楽ネイティブの環境で世界でも通用するような音楽性を身につけていくものです。そこから上手く育っていくのは、環境や運によっても左右されますが、周りがほっとかないです。

後に、もし演奏活動をストップしたり、何かの理由で活動が出来なくなった場合でも、過去の経歴や人気や活動が世間に認知されていれば、いくらでも生徒さんが集まるし、音楽にまつわるお仕事でお声がかかるでしょう。(前もっての人間関係構築は重要ですが)

ケース2

演奏家になれるのは言うてもほんの一握り。演奏家として生きていくためには、ただピアノが上手いだけでは成り立ちません。人脈作り、自分を売り込んでいくタフさ、圧倒的な行動力、またSNSで売っていくなら、キャラや容姿、お喋りが上手いなどの要素が必要になってきます。
ピアノはとても上手いけれど、スターになるほどではない場合は、音大を出ているとメリットはかなりあると思います。音大を出たというバックグランドが得られれば、分かりやすく社会的信用を1ポイントくらい得られますし、人選の際の一つの大きな要素となります。例えば、音大や音高の先生になったり、一般の音楽教室ででも、やはり講師になる人はふるいにかけられるので、どこの大学を出ているかによって働く環境というのはかなり違ってきます。

また音楽大学で得られる友人や知り合いなどの人の繋がりもかなり大きく、私の場合ですが、留学に関する情報や、演奏会や生徒のコンサートの開催、伴奏や演奏会の企画、コンクールに関する情報まで、全て音大時代の友人や先生の繋がりで動いています。また母校から生徒さんを紹介されることもあります。

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ケース3

海外に留学して学ぶ場合は向こうの音楽大学、音楽院に入って学ぶことになると思います。ビザの関係もありますし、練習環境などを考えればそこに籍を置いて動いていくということになるでしょう。ここで音楽仲間と出会って室内楽を組んだり、コンチェルトを学んだり、オペラなどの自分の専門分野以外のことも学ぶ機会があります。また、ここで将来につながる人間関係も築くチャンスがあります。

まとめ

今回は三つのケースをお話ししましたが、どのような選択をするのが正しいのかなんて誰にも分かりません。その環境を上手く使いこなせれば、どの道に進んでも正解です。音大に行っても行かなくても音楽と生きていくことは出来るし、チャンスを作っていくことはできます。ただ選択によっては生き方が変わってきますね。

人生どのように生きていきたいかを考えて、音大に行くメリットデメリットをふまえた上で自分にとって納得いく選択ができたら良いのではないかなと思います。

音楽の道はお金がかかる(高校3年生〜音大受験)

今回はお金について書きたいと思います。
音楽大学に進学をするとなると入学前も後もお金がかかります。

私自身、音楽大学に進学させて頂いたわけですが、地方の高校ですでに音楽科にいたので、自然の流れで音大にいくだろうなというのは思いながら過ごしていたのですが、どの大学にいくか決定したのは高校3年生に上がる前くらいですかね。。

そんなこんなで、どこにどれくらいお金がかかるのかというのを書いてみようと思います。

其の1

まず普段のピアノレッスン(地方)。

月に2回受けてました。費用は1時間10000万円。地方だと1時間5000ー15000円位が相場かなと思います。それにたまのマスタークラス受講のレッスン費用。国内外の音楽大学の教授、ピアニストのレッスンを受けるチャンスというのがあるので、そこでより自分の音楽性を磨いたり、進学や留学のコネクションを掴むためにもとっても良い機会です。そこで先生に気に入ってもらえたら、道が開かれることもありますし、海外でのマスタークラスやコンクールに参加するきっかけになることもあります。なので、普段のレッスンよりかなりお値段高くなりますが、たくさんの熱心な生徒さんが受講しています。お値段は1時間25000円程になります。プラス必要であれば通訳費、スタジオ代、また地方から東京に受けに来る場合は移動、宿泊代(親子2人分)もかかってきます。

其の2

後は、コンクール参加に際しての費用。

参加費はもちろんですが、コンクールや先生によっては、若干宗教ちっくに先生様のような様相を醸し出してることもあるので、入賞するために、コンクールが近くなってきたら、レッスン回数も増え費用も増していきます。

其の3

次に音楽大学で教えてるピアノ専攻の先生のレッスン代に関して。


私の場合ですが、志望校を決定した高校3年生のときから、受験する大学でレッスンしている先生に習うために月に2回ほど、地方から東京の先生のお宅に飛行機✈️で日帰りで通っていました。私の先生のレッスンは1時間20000円
その先生は教授ではなかったのですが、教授クラスになると1時間30000円くらいかかる場合もあります。その上、往復の飛行機代が毎回、と先生の門下生コンサート年3回の出演費、先生のコンサートのチケット10枚分購入書籍購入などなど。。
音大の先生に纏わるお金に関することは、先生によってだいぶ違うので、こんなにかからない門下、これ以上お金がかかる門下もあります。

いざ音大受験を迎えるに当たって、試験期間中の宿泊、練習場所の確保が必須となりますが、私の場合は先輩がお家を貸してくれたのでかなり助かりました。

其の4

無事合格を果たし、、

合格のお礼として、地方の先生に10万円、これからお世話になる先生に20万円包みご挨拶しました。

そして音楽大学入学金、授業料。これが高い。私の場合は桐朋学園大学を出たので、桐朋のリンクを貼らせていただきます(2018年度入学生からなので私の時とは異なります)。
https://www.tohomusic.ac.jp/college/admissions/fee.html

入学時に納める金額が合計1753300円

まとめ

ということで、車が1台買える金額を投入していただき、志望校合格、入学の道を掴ませていただいた訳ですが、滑り止めを受けずに桐朋一択の上、金銭的にも2回目は無理だったため、落ちたらあとがない状態で血眼で練習した記憶があります。

スポーツの世界もお医者さんになる道に進むのも、そして音楽の道もお金がかかりますね。。ただ音楽の場合(他の専門分野のことは知らない)、光る才能があれば、授業料免除特待生として迎えてくれる制度もあります。また日本の音大ではなく海外の音大に進学した方がコストを抑えられたり海外へ行く支援制度もあるので、音楽の道を志す人は視野を広めてたくさん情報を集めて進路を決定すると良いと思います。


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